2022年05月05日

柏餅と『西脇順三郎全詩引喩集成』

吉増ちらし001.jpg吉増ちらし002.jpg5月の連休はこどもの日を含むということを思い出すのは、スーパーマーケットの店頭に柏餅が主役のように並ぶのを見るときだ。見ると食べたくなり、柏餅を食べる。餅の部分はそれほど個性のあるものではないが、嬉しいのが餅をくるんでいる柏の葉の匂い。柏餅は「食べる」よりも「嗅ぐ」ものなのかもしれない。仙人になった気分。
葉が大きな役割を果たす和菓子はほかに桜餅と草餅がある。桜餅は桜の葉の代わりにプラスチックで作った模造葉で餅が包まれてあるものも時々あるが、言語道断だろう。桜の葉を一緒に食べるあのしゃりっじょりっとした食感がよいのに。
昨日は伊勢原市立図書館に赴き、新倉俊一著『西脇順三郎全詩引喩集成』を閲覧した。この本を所蔵している図書館は少ないかもしれない。わりと近くの図書館で見ることができて幸運だった。西脇の詩に出てくるあやしげな有象無象について実に多くのことを教えられる。
さて、ここに掲げたチラシは、最近吉増剛造さんからいただいたもの。そういえば、先日対談の収録でお会いしたときには、新しい映画のことを語っておられた。八十代にしてこの八面六臂の活躍は驚きだ。
(池田康)
posted by 洪水HQ at 11:37| 日記