2015年09月22日

いかだ句会3報告

IMG_5000.JPG一昨日の9月20日、横浜の神奈川近代文学館の小会議室にて、柴田千晶さんを講師に迎えての「いかだ句会」第3回(詩の筏10)を開催した。参加者は15人。席題は「横浜の地名・場所」「ジャズ」「月」の三つ。今回は俳句経験者も多く、激戦となったかんじだ。高得点句は次の通り。
6点
月待ちぬ等身大の人形と 府川雅明
影踏みの月は後ろに行ったきり 林みさこ
5点
秋の夜の暗喩と直喩交りジャズ 新延拳
馬券裏がえし筆談昼の月 谷口鳥子
そして高得点で議論を呼んだ句としては、ジャズバーの赤き革椅子秋の雨(柴田千晶)、虹を吊る三浦岬の滑車音(蝦名泰洋)、喪服脱ぎ父との和解月見酒(吉田義昭)、路地裏でひろったジャズに梅雨ひかる(福原恒雄)、世に在るはいつまでならむ星月夜(野田新五)、暗きドア中より南部のサキソホン(結城文)などがあった。一句に対する各々の見方に角度の違いがあって面白い。
参加者はほかに、沢聖子夫妻、富永たか子、藤森重紀のみなさん。柴田さんは、詩を書く人は俳句を作ると飾りをごてごてとつけがちと指摘し、洗練の方向へと導いて下さった。
連休初日の晴天の午後を、港の見える丘公園の上の文学館の一室で、優雅に俳句三昧で楽しんだ。
(池田康)
posted by 洪水HQ at 12:37| Comment(0) | 日記
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