2017年07月06日

「洪水」20号の案内

kz20.jpg「洪水」20号が完成した。この雑誌の終幕となる最後の号だ。十年余の歴史にピリオドを打つ総まとめの特集は「歌が深淵にとよむとき」のタイトルのもと、心の深層での音楽経験をさぐるべく、インタビュー記事ではフォークシンガーの及川恒平さん(六文銭)、作曲家の伊藤弘之さんと中川俊郎さん、パーカッショニストの會田瑞樹さん、両国門天ホール支配人の黒崎八重子さんにお話をうかがい、ほかにエッセイや詩で50人もの詩人や音楽家の方々に御寄稿いただいた。音楽の見方の多面的な広がりが生まれたかと思う。
巻頭詩は、財部鳥子、葵生川玲、ぱくきょんみ、大家正志、ほしおさなえ、高梁静穂のみなさん。その他の内容についての詳細は下記ページをご覧下さい。
後継誌は「みらいらん」という誌名を予定している。未来の卵でもあり未来への乱でもあるという意味合いで。詩を中心に他の文学ジャンルや諸芸術にも視野を広げ活気のあるメディアの時空を拓くという編集方針は決めているが具体的な組み立てはこれから。半年後の創刊を計画している。
(池田康)

追記
表紙の色について疑問をもたれる方もいらっしゃるかもしれませんので説明しておきますと、デザイナー(巌谷純介氏)は別の色を指定していたのですが、製造過程のちょっとした手違いでこの色になったという次第です。結果を受け入れるということでご理解いただければ幸いです。

追記2
奥付のページに島崎藤村の「椰子の実」を掲載したが、最後の号のここになにを置こうか迷い、試しにこれを入れてみたら、なにかしっくりして出てこなくなったので、そのままにした。この作品は五七、五七、と進んで、最後は七七で終わる長歌の形で、近代以降に作られた長歌としても名作だろうと思う。

追記3
たなかあきみつさんの記事でエリック・ドルフィーの話が出てきたが、私も彼が最晩年にヨーロッパで録音したライブアルバム『LAST DATE』を聴いたことがあり、そのフルートがとてもよかったことを覚えている。
posted by 洪水HQ at 20:36| Comment(0) | 日記
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