2018年02月17日

訃報飛来ス

訃報は予期もしないところに新聞・テレビ・ラジオを通じて伝えられる。石牟礼道子逝去の報は、かつて氏の文章に多少とも接したことがあったのでそれなりの深い感慨を覚えたが、私にとってより生々しく切実に刺さってきたのは、元東京新聞記者の吉岡逸夫さんの訃報だ。以前、アジア関係の雑誌にかかわっていたときに吉岡さんには少し(相当?)お世話になった。覚えているのは、どういう用件でだったかは忘れたが、新宿ゴールデン街の韓国料理の店で会って話をしている光景だ。初対面に近い人間をそんな場所に誘う人はあまりいないだろう、吉岡さんらしい。映画製作のことも記憶に残っている。ハンディビデオカメラをもって中東へ行って撮影し、それをドキュメンタリー映画にまとめたものが、東中野だったか渋谷だったかの映画館で上映されたのだった。そんな簡単に本格的上映が可能な映画ができてしまうものかと唖然とすると同時に、吉岡さんの恐れを知らぬ行動力に舌を巻いたものだった。66歳は早すぎる――そう呟いてみるのだが、それだけの身にこたえる冒険を重ねてきた孤軍の記者だったのかもしれない。
(池田康)

追記
金子兜太さんも逝去。一度お会いしたことがある。気さくな大先生だった。ご冥福を祈りたい。
posted by 洪水HQ at 17:01| Comment(0) | 日記
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