2018年08月21日

立秋の涼しさを求めて

残暑の挨拶をする時期になってきた。二週間前は酷暑地獄だったが、いまはこういう日和なら夏の日々もいいなあと感じる。夜道を原付で走っていると秋の虫のすだきが聞こえてきて、なんとも涼しげだ。
最近、心がスッとした体験といえば、まず「ドラゴンボール」(鳥山明)の最初の数巻を、数十年ぶりに読んだこと。“マンガの絶好調”がここにはある。シーンのナンセンスぶりが衝撃の、ギャグマンガの涼やかさ。「心がきれいじゃない」故に筋斗雲に乗れないブルマやクリリンもかわいい。
シュペルヴィエルの短篇や中篇の小説もいくつか読んだ(光文社古典新訳文庫やみすず書房の短篇選で)。ファンタジー的発想の軽やかさが独自性を際立たせて、世界の見え方がちがってくるような感覚に見舞われる。この人はわれわれとは違った論理学(言ってみれば天使の論理学)を持っている。
それから、ひょんな機縁で、フリッツ・ラングの映画を二本ほど見た(渋谷・シネマヴェーラにて)。的確な組み立てにほれぼれする。絶妙に測られた残酷さ。白黒の美もある。よくできた古い映画を見ると、これも心がスッとするのだ。
8月後半に入って意外に仕事が重なってきて、なんとなく忙しい気分でいる。忙しいと普段気になることもさほど気にならず、もうこの夏は乗り切ったと安心していいのだろうか。いや、台風がまた二つ近づいてきていると天気予報が告げている。
(池田康)
posted by 洪水HQ at 11:42| Comment(0) | 日記
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