2019年09月27日

「詩人の家」のこと

24日から25日にかけて、石巻で開催されているReborn Art Festivalの一環である、吉増剛造さん主催の「詩人の家」(牡鹿半島の鮎川というところにある)に生野毅さんと宿泊の形で参加してきた。この旅の詳細については生野さんが「みらいらん」次号に書くと思うので、差し控えるが、少しだけ。
吉増さんが作品制作を進めているホテルニューさか井の一室を訪ねたのだが、机には詩稿の下書きと浄書の紙の束があり、海に面した窓のガラスには「鯨(いさな)」を中心とした詩のフレーズや黄色・黄緑色(ブラジルの色)の線が描きこまれてガラス絵のようになっていて、生々しい詩の生成の現場を呈していた。部屋にはヴァレリー・アファナシエフの弾くベートーヴェンのピアノ曲が流れ、壁の片隅にはゴッホの「カラスのいる麦畑」の写真版が飾られていた。ベートーヴェンは「むきだしの本気」の人であり、ゴッホもそう。吉増さんもここで「むきだしの本気」のモードに入っているのだろうか。
桃浦の小学校の展示や島袋道浩作品「白い道」など印象的な経験をへて、この「詩の部屋」は強烈なクライマックスであった。そして旅を通して石巻が幻めいて優艶に発光しているかのような感覚があった。
(池田康)
posted by 洪水HQ at 17:34| Comment(0) | 日記
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