新春のおよろこびを申し上げます。
快晴の元旦、近所の小さな山(湘南平)へ登り、海と山を眺めた。毎年やっていることながら、この2年はこもりがちの日々で運動不足の気味があり、予想通り非常にくたびれた。山頂で見はるかしての一つの発見は、山も青いということ。海や山が青いのは当然のことだが、遠くの山の影も青い。富士山も雪をかぶっていない部分は青い。青・青・青。そのことに気づいた朝だった。
本日届いた、中原秀雪さん主宰の詩誌「アルケー」に、宇佐美孝二著『黒部節子という詩人』(洪水企画)についての同人諸氏の感想エッセイを集めたものが挟みこまれていた(「アルケー通信」25号)。宇佐美氏も同人のようだからこうした手厚い特集風の編集がなされたのだろうが、詩人仲間の仕事に対するここまで念入りの好意はなかなか実現できることではないように思う。宇佐美氏のエッセイ「『黒部節子という詩人』出版前後」には、「反響は思った以上に好意的で、あちこちに“隠れ黒部ファン”がいたことに改めて確信を深めた。」とある。私の近辺でもNさんが黒部節子という詩人は前から知っているので是非読みたいと注文して下さった。何色の糸か知らないが、見えないところでつながっている文業の不思議。
前に、注文したCDが届かないと嘆いたあのCDが、問合せをしてみた結果、今日届いた。これを正月に聴けてありがたい。
(池田康)