2022年07月10日

池袋界隈で

平穏という言葉が2020年以降つかいにくくなっている気がするが、ここのところ、選挙と凶行と戦争と疫病と、過剰に騒がしい世の中だ。ぐったり、家でじっとしていたいところだが、昨日は遠出した。
詩人クラブの会(板橋区立グリーンホール)にちょっとした用事で参加するため(二条千河さんの講演があった)。ついでに、午前中、田端駅前の田端文士村記念館に寄り、芥川龍之介の展示を観る。関連展示で「詩人・吉増剛造 芥川龍之介への共感」があり、〈東京の詩人・芥川龍之介〉の影を追った吉増さんの詩集や映像作品が展示されている。ずいぶん昔のものからつい最近の作まで長年月にわたっていて、傾倒の本気度がうかがわれる。奥の部屋には芥川の資料もたくさん展示されているものの薄暗い中で文字は読みにくく、漫然と眺めるのみだったが、芥川邸の模型にはなぜだか見とれた。太宰治の肉筆の手紙(のレプリカ?)も見ることができた。
東京芸術劇場のおにぎり屋のおにぎりを昼食とする。おにぎりなるもの、自分で握ってもうまくいかないし、コンビニなどで買ってもさほどおいしいと思うことはないが、ここのおにぎりはほろほろとした温とさがありがたく、試してみる価値あり。
ジュンク堂書店池袋本店にも寄る。セルフレジが設置されていた。一冊購入。操作性はスムーズだが、大丈夫なの?という不安がセルフレジなるものにはつきまとう。自販機と同じと言えば、そうなのだろう。
追記。吉増さんからテレビ番組のお知らせをもらっている。「縄文幻視行」というタイトルで、今月17日(日)午前0時30分(土曜深夜)からNHKBS1で放映予定とのことだ。
(池田康)
posted by 洪水HQ at 16:08| 日記