2022年11月01日

みのり

DSCF3069.JPG茄子がようやく実をつけた。みらいらん10号で西脇順三郎特集をやった記念というわけでもないが、夏のはじめ、西脇がこよなく愛惜した植物、茄子の苗をホームセンターで購入してベランダに置いた。いくつもいくつも花をつけるが、そのたびに柄のところからもげて落ち、実をなさない。おそらくこれはダメなのだろう、そういう株なのだろうと諦めていたら、10月になって実が生った。やはりこいつは忘れなかったのだとほっとした次第だ。
実が生るといえば、近所の柿の木はすでに色づいた大きな実をたくさんぶらさげているが、いつ花を咲かせていたのだろう。6月に淡黄色の花を咲かせると植物図鑑にはあるが見た記憶はない。ちゃんと目に留るような花を咲かせなさいと柿に要望書を出したいところだ。
「みのり」という語は「いのり」を含んでいるように聞こえる。この錯覚はなかなか良い。小さな茄子が垂れている姿が尊く見える。
(池田康)
posted by 洪水HQ at 11:14| 日記