2025年07月07日

みらいらん16号

mln16.jpgみらいらん16号が完成した。今回の特集は「漂着する世界の破片」、世界に向けて大胆に窓を開けてみるという試み。特に方針を定めないで、ただ入り口を開ける。そうするとどんな意外なものが入ってくるか。どんな思いがけない声や形象と出会えるか。外にはどんな風が吹いているのか。外の世界との対話の場所はいかなる不安定さを特質とするか。そういったことを経験する試みである。
特集の柱となる四元康祐さんへのインタビューは長時間にわたり、世界の経験が豊富で視野の広いこの詩人の話はとても示唆に富んだ、多くを教えられるものとなっている。
世界の詩人たちの参加も得られ、特別の刺激をなしている。John Solt(米国)、Marc Kober(フランス)、Tim Taylor(英国)、アイゲリム・タジ(カザフスタン)、パク・ソラン(韓国)、山本テオ(米国)、田原(日本在住、中国出身)、寮美千子(バリ島の詩を掲載させていただいた)といった方々。
エッセイでご参加の及川茂さんは、アロイジウス・ベルトランの研究の第一人者で、フランス在住。13号の「夜のガスパール」の特集をきっかけにつながりができ、今回ご寄稿いただくことになった。他に、田口哲也、佐川亜紀、神泉薫、南川優子、ヤリタミサコ、浜江順子の皆さんがエッセイを寄せてくださっている。
これまでの号の特集は日本語の世界で完結していたが、今回は世界に向けて扉を開くということで、多言語が流れ込み、母国語の重力から少し離れ、船酔いするような感覚があった。思いがけない出会いもあり、新しい世界が色々と見えてきたような気がする。広い世界を吹く風は新鮮だった。
特集以外の新しい試みとして、巻頭部分に「文学展望」という見開き2ページのコーナーを設け、第一回を中村鐵太郎さんにご執筆いただいた。巻頭部分の雰囲気が変わったのではないだろうか。
巻頭詩は、藤田晴央、佐相憲一、若尾儀武、村岡由梨の皆さん。

追記
田口哲也さんが紹介して下さったタイの詩人モントリー・ウマヴィジャニの全詩集『As Old As The World』が十部ほど余分にあり、希望者に無償で差し上げたいとのことです。ご希望の方はまず洪水企画あてメールでお問い合わせ下さい。取り次ぎます。

(池田康)
posted by 洪水HQ at 12:17| 日記