「現代音楽の冒険・三輪眞弘の世界」(10/11新宿文化センター小ホール)、準備にはらはらどきどきの場面もあったが、なんとか無事におわった。聴きにきていただいた皆様、ありがとうございました。
三輪氏に、西村朗・小沼純一の両氏をまじえての鼎談は、先の読めない、非常にスリリングな展開で、談笑を織り交ぜながらおそろしいまでに本質的な議論がなされ、聴き応えがあったと思う。
新曲「虹機械〜ふたりの奏者のための単旋律〜」の演奏(ROSCOのおふたりによる)は、「あるいは奇蹟出現?」の場に立ち会うという感じが、おそらく作曲者ご自身が一番強くもたれたのではなかったか。曖昧に気を持たせるようなフレーズをひとつも存在させず、あらゆる音がきびしく立ち、鬼気をおびていた。「はじまり」を何度も始めようとする長い繰り返しの部分、無機的な粒子跳梁のフェーズと有機的な豊潤な響きのフェーズのすばしこくかろやかな交替、そして最後の柔らかい昇華。「冒険」の名にふさわしい曲が得られたと感じた。
これから、この企画は勢いを保ちながら「洪水」第3号の特集の具体的製作に一気に突入する。(池田康)
2008年10月13日
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