2012年07月16日

太平洋の神話世界─レクチャーと音楽─

14日、神田駿河台の明治大学でオープン講座「太平洋の神話世界─レクチャーと音楽─」を聴いた。第一部は、文化人類学者で南山大学教授の後藤明氏が太平洋地域(ポリネシア・ミクロネシア・メラネシア)の神話文化について講演、天と海とがいかにつながっていたかということや、アジアから西へ西へといかに航海し島を見つけ移住したかということが語られ、非常に興味深かった。南方の民はなんたる冒険家たちだったろうか。スクリーンに映されるカヌーのちっぽけでりりしい姿もうれしく、白石かずこさんの詩集『一艘のカヌー、未来へ戻る』も想起させられた。
第二部は、「洪水」10号のTHE CREATING PLAYERSでインタビューしたAyuoさん(作曲&演奏&ダンス)とその仲間の四重奏団Seashell、そして管啓次郎さんの朗読、天野美和子さんのダンスによる「ペレ─ハワイの神話」の公演。以前聴いたよりも長いヴァージョンになっていた。抱擁の場面はコレオグラフィの観点からどうかとかワーグナーをこのようにもろに引用するのはどうかとか疑問点もいくらかあったが、このような少人数の編成で大きな立体感のある音楽舞踊劇を成立させてしまう手腕はたいしたものと思った。フラダンスは、最後に出てきて、とても見応えあったが、前のヴァージョンのほうがもっとたっぷりあってよかったのではないかとも感じた。
(池田康)
posted by 洪水HQ at 15:44| Comment(0) | 日記
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