
http://www.kozui.net/kz11.html
今回の特集は「諸井誠の饗宴」。野平一郎氏との対談、安藤元雄氏との往復書簡、そして福中琴子さんを聞き手とするロング・インタビューによって構成されている。諸井さん自身の音楽の仕事についてだけでなく、ベートーヴェン、ヴァーグナー、ボードレールと話題は音楽史、文学史に広がり、壮大な眺望の対話空間が実現した。ことに、往復書簡の試みは、特集では初めてで、内容も詩と音楽とが高いレベルで出会おうとしていた一精神=ボードレールを焦点とし、熱のこもった論議となっていて、注目だ。
また「詩で描く新世紀地図」は今回第3回目、撰に河野聡子さんを迎え、新たな6作を選んでいただいた。四元康祐、関口涼子、田中宏輔、小峰慎也、瀬尾育生、山田亮太の諸氏の作品が選出されている。
巻頭の詩は、渡辺玄英、須永紀子、森山恵、小熊昭広、高塚謙太郎、文月悠光といった方々に寄稿していただいた。味読いただきたい。金井雄二さんの作品「蓋と瓶の関係」は最近創刊された詩誌「Down Beat」からの転載。この冊子でこの詩を読んで、ちょっとした事件と感じた人は、少なくないのではないか。非常にすっきりとした姿。詩があるようにも見えるし、詩なんかないようにも見えないこともない。その危ういバランスを作り出そうとする手つきに詩人を感じる。
さて小生の書いた文章(特集の小文と、〈転〉論)に誤りやら誤植やらいくつか見つかっていて、校正ミス、恥じ入るばかりだ。大きいのは、64頁の上段14行目の「今年春」が「昨年11月」の間違いだということ。ご修正いただきたく。もっとも現在2013年からいえば一昨年となるが。あとの誤植は、明々白々なものなので、読んで見つけたら笑ってください。
(池田康)
今号も読み応えたっぷりで
お正月の間、ゆっくり楽しませていただきました。
添えられていた歌留多は
絵札を付けるとしたらどう描くべきか悩みながら
音読して遊びました。
なんだかお年玉をいただいたような気分です。
ありがとうございました。
今年もよろしくお願いいたします。
洪水11号へのコメントありがとうございます。正月にゆっくり読んでいただけたのはよかったですね。
触れておられる「歌留多」は洪水11号の付録ではなく年賀状として入れたので、わからない方もあると思いますので、一般公開しておきます:
http://www.kozui.net/carta2013c.pdf
この歌留多制作の流れでさらに「かるたうた」も作りましたので、いずれまたお披露目したいと思います。