2013年05月20日

詩の筏#07句会

IMG_3862.JPG昨日、川崎のミューザ川崎シンフォニーホールの会議室にて、「詩の筏」第7回を行った。今回は柴田千晶さんを講師に招いての、俳句講座。出席者12人。前半は柴田さんの小講演。思い入れの深い俳人たちの作品を取り上げて、論じていく。「犬交る街へ向けたり眼の模型」(田川飛旅子)、「鮭食う旅へ空の肛門となる夕陽」(金子兜太)など強烈な句も紹介され、伝統的風雅とはちがった方向を目指す俳句の世界に導かれる。後半は句会で、席題「青梅」「五月」「歌」であらかじめ作ったものを持ち寄って、参加者全員が点を入れ、評を述べ、という具合に進行する。読み過ごした句も、他の人の評を聞いていると良く見えてきて、面白い。高得点を獲得した句からいくつか紹介すると、
 五月闇へ獏の鼻先伸びゆけり 柴田千晶
 五月山犀のかたちの岩動く 小久保佳世子
 声変わりして青梅が木にいっぱい 疋田澄
 赤松やうろこの奥の五月闇 梅元あき子
 青梅や狛犬の眼の摩滅せる 鷲巣正徳
など。作品の蔵する可能性や言葉による表現の具体的是非について細々と議論できるところが楽しく、醍醐味が納得された。ぜひまたやりたいものだ。
(池田康)
posted by 洪水HQ at 15:26| Comment(0) | 日記
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