2017年08月10日

低気圧の通信

低気圧が近づくと身体の具合がおかしくなりがちと言うが、台風5号が近づき本州を襲った日、腰が痛くなった。これを低気圧のせいにするのは正しいかどうかわからないが、重い荷を持ち上げて運ぶような重労働も激しい運動もしていないから、おそらく規格外に強烈な低気圧の悪戯だろう。動くなという風神からのメッセージだったろうか。肉体にも肉体なりの神秘はあるのだ。鈍そうなこの身でも異変があったのだから、今回全国で腰痛をかこつ人は相当いたのではないだろうか。いまはもうほぼ回復した。
「洪水」20号の在庫があと60冊となった。ご入用の方は早めにご注文下さい。
(池田康)
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2017年08月07日

ガジュマルの若葉

ガジュマルの掌に乗るほどの小さな鉢を買い求めて毎日眺めている。成長がよくわからないようにも見えるのだが、よく観察するとつやつやした緑の小さい葉っぱが出ていたりする。新しい緑との出会いが嬉しい。
沖縄の若手の歌手、上間綾乃が6月に出したアルバム『タミノウタ 〜伝えたい沖縄の唄』を聴く。すぐに、これはもう真打だと感じる。もちろん大ベテランの歌手ならば、情念をいかつく厳しくこぶしに凝結して島人の生活の秘密やエニグマを表現する技をさらに強力に発揮するかもしれない。しかしこれはこれで十分に熟していて美しく表情豊かだ。「ひめゆりの唄」は初めて聴いた(必聴)。このCDを通して南の島の真言の滝に打たれる時間はこの夏の最良の納涼であり鎮魂涼となるだろう。
(池田康)
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2017年08月02日

ニュースひとつ

このたび取次の地方小出版流通センターと契約し取引していただけることになった。今までは草場書房に発売元をお願いしていたが、これで今後の刊行物に関しては洪水企画で独自のISBNをつけて発行&発売をすることができるようになる。より一層の意気込みで本を作っていきたいと思う。
ついでに最近の見聞を少し。
映画「海辺の生と死」(越川道夫監督)を観る。戦争末期の島尾敏雄・ミホ夫妻の出会いのエピソードをベースにした作品。劇場は大盛況だったがそれだけのことはあると思われる映画としての存在感だった。フィルムを流れる時間が独特で、テレビドラマではありえないような息の長い間とテンポで作られていて、質感が立ち、物語の神秘性につながっている。満島ひかりの演技を超えた噴火を観る映画。奄美の島の唄もたくさん聴ける。
フランスの女優ジャンヌ・モローが亡くなったとのこと。たまたまルイ・マルの「恋人たち」(これもストレートな恋愛映画)をDVDで観たばかりだったので、感慨一入。
(池田康)
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2017年07月29日

この夏の海

この夏はじめての海を見に近くの浜へ行った。子供連れの家族がたくさん、しかし過度に混雑するでもなく遊んでいる。小さなテントを張っている人が多いようだ。海はこの星で最も大きなモンスターであるとしても、波の音を聞いているのは心地よい。
夕方からなにか野外コンサートがあるらしく、大きな音でリハーサルのようなことをやっていた。
大磯駅は今年も燕が営巣している。雛はまだ小さいようだ。
マック(ハンバーガー屋)に入ることはあまりないのだが、夏はよく入る。マックシェイクを吸うため。できれば季節メニューが食べたいのだが、帰途に寄った店は基本メニューしかなくちょっと残念だった。
(池田康)
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2017年07月20日

真夏、銀座へ

梅雨が終わったとのことで、今日も真夏そのものの暑い日だった。
山野楽器銀座本店(3階)に「洪水」20号を納入してきた。すでに店頭に出ていると思いますので、お買い求め下さい。
山野楽器を裏口から出ると、シネスイッチという映画館があった。何度もきているが、こんなところにこんなものがあるとは知らなかった。チケット売り場に前売り券がいろいろ張り出してあり、岩波ホールで近く上映される、エミリ・ディキンスンの生涯を描いた「静かなる情熱」という作品もあった。この映画のことも知らなかった。犬も歩けば棒に当たるとはこういうことか。
それから……
神泉薫さんが7月から調布FMでレギュラー番組をもつとのことです。木曜日の夜10時45分からとのこと。聴けるエリアの方はチューニングダイヤルを合わせてみては?
「リッスンラジオ」というサイトでも聴けるそうです。
(池田康)
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2017年07月11日

あわただしい帰郷

名古屋へ行ってきた。ある方と中日詩賞の授賞式で落ち合ってある企画について打ち合わせ、という用件があったため。それを無事に済ませ、ちくさ正文館に寄って古田店長さんにも会い(「洪水」20号を置いていただけるそうです)、墓参もして、帰ってきた。帰路につく日、西日本は雨雲で覆われていたが、三河から静岡にかけては晴れていて、岡崎から豊橋の間の里山の緑や、青空と浜名湖のエメラルドグリーンとの映えがきれいだった。
中日詩賞の授賞式では野村喜和夫さんの講演があり、自らの作品「エデンホテル」の制作過程の解説がいろいろと舞台裏を明らかにしてとても面白かった。ガラリヤ湖近くの貧相なホテルを舞台とした「生の基底」に迫る作品。自作に対するささやかな疑念も話され、最後に「謎」というキーワードが示されたが、複数の疑念のつながりが作者自らも解き難い「謎」となっていくのだろうかと思われた。
帰りの電車の中では『大村雅朗の軌跡1951-1997』(梶田昌史・田渕浩久、DU BOOKS)という本を読んでいた。
(池田康)
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2017年07月06日

「洪水」20号の案内

kz20.jpg「洪水」20号が完成した。この雑誌の終幕となる最後の号だ。十年余の歴史にピリオドを打つ総まとめの特集は「歌が深淵にとよむとき」のタイトルのもと、心の深層での音楽経験をさぐるべく、インタビュー記事ではフォークシンガーの及川恒平さん(六文銭)、作曲家の伊藤弘之さんと中川俊郎さん、パーカッショニストの會田瑞樹さん、両国門天ホール支配人の黒崎八重子さんにお話をうかがい、ほかにエッセイや詩で50人もの詩人や音楽家の方々に御寄稿いただいた。音楽の見方の多面的な広がりが生まれたかと思う。
巻頭詩は、財部鳥子、葵生川玲、ぱくきょんみ、大家正志、ほしおさなえ、高梁静穂のみなさん。その他の内容についての詳細は下記ページをご覧下さい。
後継誌は「みらいらん」という誌名を予定している。未来の卵でもあり未来への乱でもあるという意味合いで。詩を中心に他の文学ジャンルや諸芸術にも視野を広げ活気のあるメディアの時空を拓くという編集方針は決めているが具体的な組み立てはこれから。半年後の創刊を計画している。
(池田康)

追記
表紙の色について疑問をもたれる方もいらっしゃるかもしれませんので説明しておきますと、デザイナー(巌谷純介氏)は別の色を指定していたのですが、製造過程のちょっとした手違いでこの色になったという次第です。結果を受け入れるということでご理解いただければ幸いです。

追記2
奥付のページに島崎藤村の「椰子の実」を掲載したが、最後の号のここになにを置こうか迷い、試しにこれを入れてみたら、なにかしっくりして出てこなくなったので、そのままにした。この作品は五七、五七、と進んで、最後は七七で終わる長歌の形で、近代以降に作られた長歌としても名作だろうと思う。

追記3
たなかあきみつさんの記事でエリック・ドルフィーの話が出てきたが、私も彼が最晩年にヨーロッパで録音したライブアルバム『LAST DATE』を聴いたことがあり、そのフルートがとてもよかったことを覚えている。
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2017年07月03日

「虚の筏」19号が完成

「虚の筏」19号が完成しましたのでご案内いたします。今回の参加者は、小島きみ子、二条千河、神泉薫、たなかあきみつ、平井達也、海埜今日子、坂多瑩子のみなさん、そして小生。下のリンクからご覧下さい。
http://www.kozui.net/soranoikada19.pdf

また「洪水」20号も完成しました。若干問題なきにしもあらずですがとりあえず完成にたどり着けて、安堵。今週中に発送を終える予定です。
(池田康)
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2017年06月26日

會田瑞樹CD『ヴィブラフォンのあるところ』

パーカッショニストの會田瑞樹さんの2枚目のCD『ヴィブラフォンのあるところ』がALM RECORDSから出た。二つの部に分れていて、「チャプター1 軌跡」に入っているのは「Billow2」(薮田翔一)、「Luci serene e chiare」(C.ジェズアルド)、「Music for Vibraphone」(渡辺俊哉)、「華麗対位法III by Marenzio」(横島浩)、「ヴァイブ・ローカス」(湯浅譲二)。そして「チャプター2 超越」には「Wolverine」(川上統)、「color song IV -anti vibrant-」(福井とも子)、「海の手III」(木下正道)、「光のヴァイブレーション」(権代敦彦)、「夢見る人」(M.マレ)が並んでいる。
ほとんどが會田さんが委嘱した新作で、技巧を駆使する華やかな曲、瞑想的な曲、特殊な奏法の曲、不思議な論理で世界を築く曲、謎めいた反復で迫ってくる曲、穏やかに小さな声でうたう曲、などなど多様性がありヴィブラフォンのさまざま面を楽しめる。演奏はもちろん高い集中力でなされており、湯浅譲二さんは「超絶技巧でも何でも美事に演奏する強者」と賞讃している。
ひとつ思ったのは、この楽器の音がきれいであり、強打しても濁ることがないから、なかなか邦楽器の「さわり」のようなノイズの音塊・破断の魅力は作りにくいかもしれないということで、いつか適当な機会があればこの面を追求していただきたいものだ。
會田さんには「洪水」次号特集にインタビューで登場してもらっているのでご期待下さい。
なお、この号ではほかに、作曲家の伊藤弘之さん、両国門天ホール支配人の黒崎八重子さんにもお話を聞いています。あと一週間ほどで完成の予定。
(池田康)
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2017年06月21日

ワークショップ風リサイタル

まったくの空梅雨でもないようで今日は本格的に雨に降り込められているが、とんでもない豪雨とかでなければ雨も悪くない。
先日、中川俊郎さんのピアノリサイタル「ピアノの窓」を、川村龍俊氏の主催するWINDS CAFEコンサートシリーズで聴いた。「ピアノのための19の展開第1集」など現代音楽の楽曲のほか、子供が弾くために書いた曲とか制作を手掛けたCMの曲など。ワークショップの感じで、メーキングを垣間見させたり、聴衆の中でピアノが弾ける人に一部弾かせたり、聴衆全員を曲の演奏に参加させたり、中川さんがあやつり仕掛ける奔放な奇想や悪戯が空気を思いがけない方向へ動かして楽しかった。2015年11月に開かれたコンサート(中川さんのピアノ協奏曲が演奏された)の招待状が配られ、タイムマシンを使えたら、ぜひ聴きに来て下さい、とも。ゆにーくな無茶を要求する作曲家だ。
場所は原宿のカーサ・モーツァルト。ここのピアノは古い型なのかちょっと変わっているようだ。WINDS CAFEは初めて参加したが、投げ銭制で、コンサートのあとで行われるオークション遊びも楽しいものだった。
近く出る「洪水」20号では中川俊郎さんにも少しだけご登場いただいているのでご期待ください。20号は編集は終わり、ほぼ予定通り7月1日前後に完成となる見込み。
(池田康)
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